食物繊維豊富な便秘解消ジュース
STEP2
私が約10年間、毎朝飲んでいる便秘解消・腸内フローラジュースのレシピを紹介します。
毎朝のことなので便通改善の効果を考えるとともに、スーパーで購入しやすくコストも低く抑えられるものを選んでいます。
いろんな味のアレンジができますので、ご自身でおいしい味を探しながら楽しんで作ってみましょう。
私が約10年間続けている、便秘解消にんじんジュースのレシピ
基本材料(1〜2人分)
- にんじん1本
- バナナ1本
- ヨーグルト 適量(たくさん入れてもOK)
- 無調整豆乳 適量
- その他フルーツなど(お好みで)
食材 | 1本の重さ | 水溶性食物繊維 | 不溶性食物繊維 |
---|---|---|---|
にんじん | 150〜200g | 2.25〜3.0g | 3.6〜4.8g |
バナナ | 100g | 0.1g | 1.0g |
今回はヨーグルトにダノンBIOを入れましたが、ヨーグルトのコストを低くするため、普段は自家製のカスピ海ヨーグルトかヨーグルトメーカーで量産したものを使用しています。
ヨーグルトの量産については、のちほど紹介します。
上記の基本食材のほかに、柑橘系フルーツやキウイ、リンゴなどを入れると味が甘酸っぱくなりおいしくなりますよ。
季節のフルーツを入れると栄養価も高く値段も手頃なので良いでしょう。
オリジナルカクテルを作っているように、毎朝楽しんで作れますよ。
にんじん・バナナ・ヨーグルトが基本食材の理由
「食物繊維」「オリゴ糖」「乳酸菌」の便秘改善に役立つ3種類の成分を効率的に摂るために、にんじん・バナナ・ヨーグルトを選んでいます。
また1年を通してスーパーで購入しやすく、コスト的にもそこまで高額にならないという面も選択理由の1つです。
にんじん・バナナの食物繊維効果
にんじん・バナナをジュースに入れることで、1回の食事で5g程度の食物繊維が摂れるところが魅力です。
にんじんに含まれる水溶性食物繊維は、便の水分を保持する効果があります。そのため、便秘がちの方の多くが悩む硬いお通じ問題に最適です。
にんじん、バナナに含まれる不溶性食物繊維は、便の材料となり腸壁に適度な刺激を起こす効果があるので、お通じの流れを良くします。
バナナのオリゴ糖効果
バナナに含まれるオリゴ糖は腸内細菌のエサになるので、善玉菌が繁殖するのを助けます。
善玉菌が増えてくると腸内フローラが整いますよ!
ヨーグルトの整腸効果
ヨーグルトには、乳酸菌が善玉菌の働きを助け、便秘を改善する効果があります。
基本的には動物性の乳酸菌であるヨーグルトは、胃酸の酸性条件下で死滅してしまい直接的に働くことが少ないのですが、死滅した乳酸菌でも善玉菌の増加には役立つので、摂らないよりは摂った方が便通に良い効果があります。
胃酸や熱に強い植物性乳酸菌も食事から摂るようにしましょう。(STEP4で詳しく紹介します。)
ジュースの味について
私はジュースの水分調整に「無調整豆乳」を使っていますが、豆乳の味が苦手な方、または甘いジュースのような味ではないと毎日飲むのにストレスがある方は100%のオレンジジュース・アップルジュース・ブドウジュースなどに変更してください。
ほぼジュースの味になりかなりおいしくなります。
いろいろアレンジして、自分好みのおいしい味を探してみましょう。毎朝が楽しくなりますよ。
私の個人的なおすすめはキウイを1つ入れることです。
キウイの甘酸っぱさでかなりジュースの味が良くなり、さらに食物繊維の配合が良いフルーツなので便秘解消にもおすすめです。
そのほかにも、ドライプルーン・オレンジ・パイナップルなど、スーパーのフルーツコーナーを見ながら、どんな味になるのか想像しながら選ぶと楽しいですね。
それではジュースを実際に作っていきましょう。
まずは切る
にんじんはよく洗い、へたの部分を切り落とし、皮ごと使います。
にんじんの皮と実の間には「ペクチン」という水溶性食物繊維が豊富ですので、そのまま使いましょう!
※実は皮をむくのが面倒だったのでそのままよく洗って使っていたのですが、あとあと調べると「ペクチン」が摂れるというすばらしい発見があったのでした。
さらに面倒な方はにんじんを切らずに、へただけ取って1本そのままミキサーに入れてしまうというズボラ手段もありますが、ミキシングの時間がかかってしまうのである程度切った方が出来上がりは早いですよ。
バナナは柔らかいので、皮をむいてそのままミキサーに入れます。
ミキシング
ミキサーに入っている食材
- 切ったにんじん
- バナナ
- その他お好きな食材・フルーツ
- ヨーグルト
- 豆乳
これらを入れてミキサーへ(バナナは折ったので見えません)
「ウインウイン」と音を立てて撹拌しています。
【注意】
たまに食材(主ににんじん)がミキサーの刃と入れ物の間に挟まって、粉々にならない時があります。
その場合は、いったんミキサーを止めてフタを強く抑えて上下に振ると、挟まっていたにんじんが取れ、綺麗に粉砕することができます。
ミキサーについて
セレブリティーな芸能人が朝食紹介で「スロージューサー」を使っている映像などを目にすることがあります。
なにやら体に良さそうで、健康意識の高いイメージがありますよね。
しかし、スロージューサーは1台1万円〜4万円くらいと非常に高価な価格帯です。
スロージューサーをお持ちの方はそれで良いのですが、もしお持ちでなければ食物繊維と乳酸菌・オリゴ糖を素早く摂りたいだけなので、普通のミキサーで問題ないと思います。
普通のミキサーなら、安いものだと2000円台で購入できますよ。
ミキサーをお持ちでなければアマゾンや楽天で探してみましょう。
はい出来上がり
所要時間は、にんじんを洗って切り、その他の食材をミキサーに入れて30秒〜1分混ぜるだけなので、トータル3分くらいでできます。
ミキサーを洗うのがメンドクサイと思っている方!
ミキサーは使った後に洗うのが面倒くさそうだなぁ〜と思いますよね。
はい。私もそう思っていました。
ミキサーの刃の間を洗ったり、わざわざ分解して洗わないといけなかったり、そもそも大きさが大きかったり・・・
たしかに、ジュースを作った後にミキサーを放置してしまうと、ジュースの残りカスが固まり洗うのが非常に困難になります。
しかし、ジュースを作った直後にミキサーの内側を一度水でゆすいでさらに水で満たしておくと、ジュースの残りカスが固まることがないので、好きな時に分解して簡単に洗えます。
「分解」といっても、本体のガラス部分・刃の部分・ゴムパッキン・フタの4つのパーツだけなので、想像より全然面倒くさくないですよ。
量を多めに作り朝食をこのジュースで済ますことが多いので、火や油を使って作る朝食よりも、むしろ洗い物が少ない可能性もありますね。
食材の費用について
腸内フローラジュースを飲み、腸内フローラを整えることで最も重要なことは毎日続けることです。
毎日のことですので、当然コストも低い方が良いわけです。
そこでいろいろ試行錯誤した結果、今回ご紹介した食材がベース食材になりました。
- にんじんは一袋3本入って100〜150円くらい
- バナナは3〜4本で100円〜150円くらい
- 豆乳は200円くらい
- プレーンヨーグルト(500g)で200円くらい
上記の分量で約3〜4日分にはなります。
合計600円〜700円/3〜4日分なので、約1日200円強です。
「もっと安くならないの?」
という声が聞こえてきそうなので、もうちょっと考えてみました。
そうだ!簡単な手作りヨーグルトを作ってしまおう
ヨーグルトを手作りする方法でコストダウンをしてみましょう。
カスピ海ヨーグルトを手作り
◆作り方
- カスピ海ヨーグルトをスプーンで1杯分すくい、牛乳の中に投入
- 夏なら常温で一晩〜1日放置
- 冬なら一度レンジで30度〜40度ほどに温めた状態で一晩〜2日間放置
※レンジに牛乳パックが入らない場合は大きいタッパーなどで温め、そのままタッパーで作りましょう。
これでお手製カスピ海ヨーグルトが完成します。
作ったカスピ海ヨーグルトがなくなりそうになったら、新しい牛乳を買ってきて今あるヨーグルトを種菌として新しい牛乳に入れます。
この作り方なら新たにヨーグルトを購入せず、牛乳だけでヨーグルトを作り続けられます。
※たまに雑菌なども入ると思うので、思いついた時に市販のカスピ海ヨーグルトで作り直しをします。
本来、衛生面を考えてヨーグルト専用のタッパーなどで作らないといけないのかもしれませんが、めんどくさがりなので牛乳パックそのままで作っちゃいます。
牛乳は1000mlで約200円なので、ヨーグルト500mlで200円と考えると半額で用意することができます。
とろとろした自家製カスピ海ヨーグルト
普通のヨーグルトを量産化できないのか?
ヨーグルトメーカーを使うと、多くの市販ヨーグルトの菌を増殖させることができます。
このヨーグルトメーカーはアマゾンで2500円くらいで購入したものです。
ヨーグルトの菌によっては自宅培養が難しい場合もあります。
我が家で作れた製品は「明治R1ヨーグルト」「明治PA-3ヨーグルト」「ダノンBIO」「雪印ヨーグルト 恵 megumi」などです。
ヨーグルトの菌によっては12時間くらい培養に時間がかかる場合もあり、上記のような安いヨーグルトメーカーだと8時間タイマーを2回セットしないといけないなど不便さはありますが、慣れれば問題なく機能性ヨーグルトなどを作ることができますよ。
このようにヨーグルトを安くすることで、低価格で腸内フローラジュースを作ることができます。
コスト面で一番安い時を想定すると
- にんじん:100円3本
- バナナ:100円3本
- 豆乳:200円
- 自家製ヨーグルト:200円
3〜4日分で総額600円となりますが、豆乳とヨーグルトが少し余るので、トータルで1日100円+アルファで作り続けることができると思います。
ちなみに私は1回量2人分で作っているので、1人分だと約50円ですね。
たくさんの食物繊維・乳酸菌を摂りたい方は、2人分を朝食代わりに飲んでも良いでしょう。(←結構やります。)
さらにコストを抑えたい場合
熟しすぎて黒ずんだバナナが見切り品コーナーで安く売っていることがあります。
見切り品のバナナは、見栄えは悪いのですが完熟しているので甘く、ジュースにするには最適な状態です。
見切り品のバナナを輪切りにしてジップロックに入れ冷凍すると、日持ちの問題は解決できます。
そしてジュースにする際、バナナ約1本分を凍ったままミキサーに入れると……
「スムージーみたいでうまい!!!」
しかし、南国のフルーツであるバナナには体をクールダウンさせる効果があり、さらに冷凍のバナナを入れることでジュースがキンキンに冷えてしまうので、相乗効果でぐっと体を冷やしてしまいます。
「冷え」が気になる女性や冬場などはあまりおすすめできない飲み方ですが、夏場の暑い時にはすごくおいしいので、機会があればやってみてくださいね。
最後に
朝食に腸内フローラジュースを毎日飲めば、食物繊維・乳酸菌・オリゴ糖などの素材を一気に摂ることができ、食事面からの便秘対策に役立ちます。
いま現在便秘に悩んでいる方は腸内フローラのバランスが崩れていることが多いので、このジュース以外にも生きた乳酸菌と食物繊維を食事から摂ることで便通改善の期待値が上がります。
乳酸菌を摂るには発酵食品を意識し食事に追加し毎日食べるか、整腸剤や乳酸菌サプリの検討も良いでしょう。
「便秘がひどい方限定」ですが、私がおすすめしている乳酸菌サプリがあります。
「ビフィズス菌ロンガム種」という便通改善効果が非常に高い乳酸菌が入っており、お通じ改善には最善のサプリだと考えています。
便秘にお悩みの方は食事面以外にも、サプリなどの検討をしても良いでしょう。
【薬剤師がおすすめ】便秘対策の乳酸菌サプリの選び方
便秘には乳酸菌とビフィズス菌のどちらの効果があるのかなど、お通じ対策の乳酸菌について紹介をしています。
STEP3:便秘解消の腸のマッサージを見ていきましょう。
『便秘解消プロジェクト』
「朝、水を飲む!」便秘解消法 |
「腸もみマッサージ」で便秘解消 |
便秘の方に善玉菌サプリ |
「適切な運動と姿勢」で便秘解消 |
「イメージトレーニング」で |
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【専門家が教える】便秘解消3つのコツ
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性別・年齢別の便秘対策

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