完全に便秘を治すには、排便習慣とイメージトレーニング
便秘を完全に治すには、正しい対策を知ること、正しい対策を続けることが大切です。
正しい対策を続けることで排便習慣を体につけ、毎朝すっきりな状態になれますよ!
習慣がついてしまえばこっちのものですよ!
正しい対策は少し地味な方法かもしれませんが、2週間程度続けて体調の変化を体感しましょう。
知ることの重要性
私が大学卒業まで約20年間便秘に苦しんだ理由は、便秘に対する正しい知識が無かったことだと思います。
正しい知識が無いことで、効果が無く、むしろ便秘が悪化するような方法すら続けてしまいました。
知らないということだけで、辛い日々から抜け出せないのはもったいない!
まずは正しい対策と、してはいけない生活習慣を知っていただき、根本的な便秘解消を目指しましょう。
便秘の原因は思った以上に身近なことかもしれません。
基礎@:悪い習慣・良い習慣の区別
便秘に良い習慣まとめ | 便秘に悪い習慣まとめ |
---|---|
など |
など |
基礎A:腸の中の環境づくり
腸内で常に善玉菌が優勢となるように、食物繊維と乳酸菌を摂り、腸内細菌が元気に増殖できる状態を保ちましょう。
食事は「和食」を中心とした食生活にすると、非常にバランスが良くなります。
そもそも日本人は「和食」を食べてきた民族です。
ところが、ここ50年で食の欧米化がおこり、食肉の摂取量を見ると約10倍の摂取量に変化しています。
下図より食肉合計が「3.5kg⇒30kg」となっています。
おいしいものを手軽に食べられることは幸せなことなので、上図の食肉量の増加に関してネガティブな気持ちはありません。
しかし、太古の昔から日本人とともに共存してきた腸内細菌の気持ちを考えると、突然「和食」からの変化がありさぞかしビックリしているのではないでしょうか?
おいしいお肉も良いのですが、食物繊維や他のタンパク質もバランスよく食べていきたいですね。
少し腸内細菌の『小話』をさせてください。
お母さんの体内にいる赤ちゃんの腸内は無菌状態です。
産道を通る時に初めて外界の菌と触れ、お母さんからの初めてのプレゼントとして腸内細菌をもらい、私たちは菌との共存生活が始まります。
産まれてくるとたくさんの人とふれあい、抱っこしてもらい、にこにこと話しかけられ、そこらじゅうの物を触り口に入れ、赤ちゃんは1歳までで腸内フローラの構成を決めると言われています。
自分の母親も同じように腸内細菌をおばあちゃんやその周りの人からもらい、そのまたおばあちゃんも同じようにご先祖様から腸内細菌をもらい受け継いできていると考えると、今あなたのお腹の中にいる腸内細菌はご先祖様を守った相棒が根づいているように思えます。
腸内細菌が生きていく上で必要とするものは、我々が食べる食事です。
相棒である善玉菌が元気に増殖し腸内環境が整うのも、反対に腸内環境を悪化させるのも、実はあなたが毎日摂っている食事次第ということになります。
また、腸内細菌は菌なので体にとっては自分以外の『異物』です。
体内に入ってくる異物の例を挙げると、雑菌、病原菌、ウイルスなどの悪さをする存在がありますが、これらは免疫が働き体内に長くいることができません。
しかし腸内細菌は自分以外の異物にもかかわらず、免疫で除去されず、常に我々と一緒に暮らしています。
つまり、宿主である人間とそこに住み着く腸内細菌は共存関係にあると言えます。
腸内細菌は我々が死んでしまうと生きていくことができないので、人間を生かす方向に働くと考えることが自然です。
共存している腸内細菌をいたわる食生活や生活習慣を意識すると、腹の底から元気になっていくことができます。
腸内環境は2週間で変わると言われています。
共に生きている腸内細菌をいたわる生活を2週間続けて体調の変化を体験してみるのはいかがでしょうか?
毎日出るのが当たり前の状態を作る方法
排便習慣を自分の体に覚えさせるために『朝のルーティン』を行いましょう。
『ルーティン』とは「決められた一連の動き」のことです。
ラグビー日本代表の五郎丸選手も、野球のイチロー選手も、プロテニスプレーヤーのナダル選手も、皆さんここ一番という時に行うルーティンを持っています。
これはいったいなんのために行っているのでしょう?
スポーツ選手の場合は、いつも通りの動きをするため・集中力を保つため・心の安定を保つためにルーティンを行っている、などと言われています。
毎回決まった動作を繰り返すことで、心身が一定のところに収束する癖がつき、続けて行う動作の準備が整う、というわけです。
便秘にも、排便の習慣をつけるためのルーティンを取り入れるべきだと私は思います。
ルーティンを習慣づけると、それがきっかけとなって体が排便するように動き始めるという癖がつきます。
毎朝のルーティン
- @ 朝一番の水
- A 繊維たっぷり野菜ジュースと朝食
- B 白湯やコーヒーを2〜3杯飲む
- C 腸のマッサージ
- D 歯磨き
- E 出かける用意
- F トイレ
- G 出発
私は、上記のルーティンを行い、腸が動くイメージをしながら朝の時間を過ごすようにしました。
このようなルーティンを3カ月程実行し、朝に排便するということを体が覚えるような状況を作ります。
このルーティン中「トイレに行っても出なかった。」ということがあっても問題はありません。
重要なポイント
大切なのはルーティンを繰り返すということと、腸が動いて便が肛門の方に移動して便意がくるイメージをすることです。
イメージトレーンングの具体例
お!今日も腸が動いているな〜!
お腹のマッサージ中に、結腸⇒直腸⇒肛門直前まで便がぐるぐると移動してくるのをイメージ!!
お腹をさすりながら
「便意がくるぞ〜!そろそろくるぞ〜!!」
このようなイメージトレーニングを毎日行います。
たとえ便意が無くても落ち込まないでください。大丈夫ですよ!
少し時間はかかるかもしれないですが、続ければ必ず便意が自然にくるようになります。
イメージトレーニングを繰り返すうちに、やがて腸が動く癖がついてきます。
腸も筋肉ですので、腸が動いている状態はまさに筋トレをしている状態です。
この筋トレを続けることで、腸の動きはより力強くスムーズになっていきます。
いったん腸が動く癖がついてしまえば、便秘になりづらい体を手に入れることができますよ!
これが、私のおすすめする根本的に治すための便秘解消方法です。
毎日やるのは大変かもしれませんが、幸せ物質『セロトニン』が腸からドンドン出て、セロトニンの前駆物質が脳内にも運ばれ、気持ちが明るくなり、前向きな性格になる便秘解消法です。
ぜひこの機会にがんばってみましょう!
これで便秘解消6ステップは終わりです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
⇒お通じが辛い方には『乳酸菌サプリ』もおすすめしていますよ!
選び方の参考にしてください。
) (3).png)
【専門家が教える】便秘解消3つのコツ
![]() | ![]() | ![]() |
---|---|---|
![]() | ![]() | ![]() |
性別・年齢別の便秘対策

) (3).png)
関連ページ
- 朝コップ一杯の水と睡眠の質を改善すると便秘は良くなる
- 薬剤師が教える便秘症の方の水の飲み方と朝のタイミング。温かい白湯とコーヒーを飲むことも便秘解消にはおすすめです。
- 便秘解消ヨーグルトにんじんジュースの作り方
- 薬剤師の便秘解消方法を伝授!毎朝の朝食に便秘解消のための食物繊維ジュースを飲むことを意識しています。
- 腸もみマッサージで便秘解消
- 腸を揉んで腸のトレーニング!のの字マッサージと腸の揉む場所を解説。トイレの中でできるストレッチ方法。落下腸マッサージから大腸ゆらしの方法までを解説します。
- 便秘解消のために「善玉菌を増やすには」サプリかヨーグルトどっち?
- 善玉菌サプリとヨーグルト、整腸剤など善玉菌を増やして便秘を治す方法について薬剤師が考えてみました。